単電池から組電池までをカバー
工業レベルの安全性と堅牢性を実現
●放電中の内部抵抗連続測定機能
●温度測定の標準装備
●効率的な管理を実現するレポート機能
●シンプルなGUI&便利なレシピ機能
二次電池の特性評価をもっと身近に
電池スタンドSは汎用の電源装置及び電子負荷装置、温度センサーで構成された二次電池の電気的特性を評価するシステムです。
日々使うことを意識し、簡単かつ安全で正確な評価ができるように設計しました。
電圧は0Vから35V/80V/120V(500W)まで対応しており、単電池の評価のほか、組電池のセルバランス調整、最終的に組み上げた組電池の充電及び放電評価まで幅広く対応しています。
基本の充電方式である-ΔV 充電、CCCV 充電が行えますので、主要二次電池であるニカド蓄電池(Ni-Cd)、ニッケル水素蓄電池 (Ni-MH)、リチウムイオン蓄電池(Li-Ion)、鉛蓄電池(Pb)の評価に使用できます。
単電池から組電池までカバー
単電池評価のほか、組電池のセルバランス調整、最終的に組上げた組電池の評価まで幅広く対応しています。
基本に忠実に
電池スタンド S はプロフェッショナルな知識がなくても二次電池の評価を行えるように、高度で複雑な機能は省き、基本的な機能に絞りました。
機能は絞っていますが、公的な規格で定められている特性評価はしっかりと行えるようにしています。
様々な製造業者が販売する二次電池の性能を評価するための基準はJIS 規格で定められています。公的な規格に従って二次電池の評価を行うことで品質が適正であるかを判断することができます。
参考規格 *抜粋
JIS C8705(2012) 密閉形ニッケル・カドミウム蓄電池
JIS C8708(2013) 密閉形ニッケル・水素蓄電池
JIS C8711(2013)ポータブル機器用リチウム二次電池
JIS C8715-1(2012) 産業用リチウム二次電池の単電池及び電池システム第 1 部 性能要求事項
電池の状態を知る
電池スタンドSは直流法の内部抵抗測定機能を搭載。内部抵抗を測定することで電池の劣化具合を把握することができます。
また、内部抵抗測定は組電池のセルバランスを調整する際にも使用します。
直流法による安定した測定
電池の内部抵抗の測定方法は交流法と直流法の2 通りがあります。交流法は電池の容量を消費することなく瞬時に内部抵抗を測定することが可能です。しかし、測定には高周波を使用するため、接続の仕方で測定結果に違いが出てしまいます。
電池スタンドSでは、安定した測定が可能な直流法の内部抵抗測定を採用しました。JIS 規格で定められた特性評価が行えます。
日々使いやすく
電池スタンドSは、日々の作業の負担を減らせるよう随所に効率よく作業を行うための設計を施しています。
報告書は1分で完成
電池スタンドでは、メインである充電・放電制御のみならず、記録データの扱われ方にも着目しました。
データはCSV形式のファイルで保存されますが、通常はそのまま使用されることはなく、決められた形式の報告書にまとめられます。
報告書の作成はデータの転記やグラフの生成、コメント入力などの作業を行うため、多くの時間と労力を必要とします。
そこで、電池スタンドSは記録したデータを報告書の形で自動的に出力する機能を実装しました。記録データを選択するだけであっという間に報告書が完成します。
無駄のない効率的な管理を
お客様によって報告書の形は異なります。
そのため電池スタンドSでは報告書のフォーマットはお客様独自のものを採用できるようにしました。
これにより、今まで行っていた面倒な報告書の作成作業を必要とせずに、短時間で評価した電池と一緒に管理できるようになります。
*報告書のフォーマットは事前にご相談ください。
フォーマットはMicrosoft(R) Office Excel(R)の機能で実現可能なものに限ります。予めご了承ください。
独自グラフィックで試験状態が一目でわかる
画面は日々見るものだから、デザインやフォント、文字の大きさ、色にもこだわりました。
視認性の高いグラフィックを独自に作成、試験状態を瞬時に把握できるように配慮しています。
レシピを使っていつもの試験をもっと楽に
レシピとは試験設定に名前を付け、管理する機能です。名前を選択するだけでその試験設定をいつでも使用できるようにします。
試験設定の入力は数も多く手間のかかる作業です。決まった試験はレシピに登録しておくことでソフトウエアの起動からわずか数クリックで試験を開始します。
接続が簡単で交換もできる電池接続クリップ
電池の端子への接続が容易で交換も可能な大型のクリップを採用しています。クリップは使っていくうちに傷んできますので交換が行えるようにしました。また、電池の端子形状に合わせて別の形のクリップを使用することもできます。
安心できる評価を
二次電池の中には取り扱いを誤ると、大きな事故に至るものもあります。そのため安全で正確な評価を実現するための機能を組み込みました。
|
安全と正確な評価に必要な 温度測定
電池は充電・放電を行うと発熱します。そして、過度の充電・放電を行うと高温になり最悪の場合、破裂や発火に至ります。
事故を防ぎ、安全に充電・放電を行うには温度の測定は絶対に欠かせません。
また、電池は環境温度によって特性が変わるため、正確な評価には環境温度の測定も不可欠です。
そのため、電池スタンドでは電池温度および環境温度の測定を標準で搭載しています。
|
|
工業レベルの 安全機能
二次電池の評価には長い時間を必要とするため、無人になることもあります。
充電・放電という長い作業において停電等による問題が起きても安全にシステムを停止できる回路を入れています。
|
|
電圧降下を意識した 配線設計
意外と見落としてしまうのが電圧降下です。適切でないケーブルを使ったり、間違った接続を行ったりすると電圧降下が起こり、正しい評価は行えません。
電池スタンドでは、適切な太さと長さのケーブルを採用し、配線にも気を配っています。
|
大事な校正作業はお客様自身で行えます
正確な数値で充放電を行うためには、1年に一度は装置の校正を行う必要があります。これは電池スタンドに限らず、他の充放電装置でも同じです。
通常は装置をメーカーに送って校正を実施してもらう「引き取り校正」を行うことになりますが、これには多くの時間と手間がかかります。
電池スタンドでは、基準となるデジタルマルチメーターを用意すれば、お客様ご自身で直流電源装置と電子負荷装置の校正を実施することができます。もちろん、引き取り校正サービスも承っております。
セミオーダーでより使いやすく
ハードウエアのアッセンブリ及びソフトウエアはすべて自社で設計、製作、デバッグを行っています。
このため機能の追加や構成の変更など、お客様のご希望に合わせた独自のシステムを製作することもできます。
仕様
型番構成
関連資料
▲ TOP